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『将軍家重の深謀-意次伝

目次

田沼意次は行き詰った幕府財政を立て直し、十八世紀日本の経済インフラを近代化した気鋭の政治家だった。田沼の多岐にわたる経済政策を描きながら、なぜ、田沼は失脚し、後世、賄賂政治家の悪評を貼りつけられたのか、近年の研究成果をもとに政治の闇と謀略を読み解き、田沼の実体に迫った。佐是恒淳の歴史小説の世界をお楽しみください      

九代将軍徳川家重は生まれついての障害のため発語が不自由だった。喃語しか発しない家重と会話ができるのは、将軍世子の頃から小姓として仕えた大岡忠光と田沼意次のみ。家重が将軍になった頃から先代吉宗以来の米中心の幕府財政は大きく軋み、幕府は大幅な幕政改革を迫られる。意次は、家重の全幅の信任のもと勘定奉行石谷清昌の協力を得て大胆な財政立て直しを断行し、近代的な貨幣経済の仕組みを整えていく。家重の後を継いだ将軍家治もまた厚い信頼を意次に寄せ、幕政改革の実が上がっていく。このころ、恨みを含む一橋治済が松平定信を手駒に使い、意次追い落としを画策し始める。家治の世継ぎ家基は落馬事故で若くして逝き、意次嫡男、意知も刃傷に絶命する。将軍家治が脚気に倒れた時、意次の改革はついに瓦解の兆しを見せ始め……

                    

 原稿用紙510枚(無料公開版)

 

                                                  

将軍家重の深謀_目次

​目次 将軍家重の深謀-意次伝

序章 命つなぐ薗・・・・・・・

 

第一章 小便公方の遺言

 第一節 孤掌鳴らず・・・・・よむ

 第二節 入るを量る・・・・・よむ

 第三節 天命を知る・・・・・よむ

 第四節 闇を開く・・・・・・よむ

 第五節 盤根を断つ・・・・・よむ

 第六節 月夜に耳澄ます・・・よむ

 第七節 辰年に悔やむ・・・・よむ

 第八節 輪をつなぐ・・・・・よむ

 

第二章 田に実らざる富

 第一節 重きを背負う・・・・よむ

 第二節 褥に上がる ・・・・よむ

 第三節 儲けを正す・・・・・よむ

 第四節 蛍に祈る・・・・・・よむ

 第五節 銀を出さず・・・・・よむ

 第六節 糸を張る・・・・・・よむ

 第七節 ひれを喰う・・・・・よむ

 第八節 新貨を吹く・・・・・よむ

第三章 栴檀の棘 

 第一節 道を探す・・・・・・よむ

 第二節 双葉より臭う・・・・よむ

 第三節 驥足を展ばす・・・・よむ

 第四節 尽きず湧きくる・・・よむ

 第五節 両取りを指す・・・・よむ

 第六節 百年を計らう・・・・よむ

 第七節 毒棘を刺す・・・・・よむ

 第八節 民に力あり・・・・・よむ

第四章 蟲喰まれる樹 

 第一節 未来を契る・・・・・よむ

 第二節 士の心を観る・・・・よむ

 第三節 鷹羽を折る・・・・・よむ

 第四節 再び芽吹かず・・・・よむ

 第五節 天守聳ゆ・・・・・・よむ

 第六節 天地荒ぶる・・・・・よむ

 第七節 辰年みたび巡る・・・よむ

 第八節 巨樹蟲に抗せず・・・よむ

終章 七万坪の更地・・・・・・よむ

参考資料・・・・・・・・・・・よむ

​目次 意次外伝

目次 意次外伝

​第一話 醜聞を甚振るー馬場文耕

 第一節 女形を占う・・・・・

 第二節 旗本を嘲る・・・・・

 第三節 大名を腐す・・・・・

​ 第四節 幕府を諷す・・・・・

​ 参考資料・・・・・・・・・・

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